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帰ってきた冷淡辛口

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(再掲) 番外編 「僕たちの『Ever17』」前半
本対談は、ARK君と私・理想主義者が2004年某日に行なったリアル対談を、編者でもある私による若干の編集・加筆修正のうえ、成書化したものです。



理想:それでは全般的な印象から。

ARK:全般的な印象っていうか、一言で言っちゃうと、まあ暗い気分になったと。

理想:(笑)。おもしろいことはおもしろい…

ARK:ああ、うんもちろん。でまあその中でも感じるものはあったと思う。

理想:基本的には鬱ゲーで。

ARK:鬱ゲーってこういうものなのかな、ってやっと分かった気がする。

理想:うん。

ARK:みんな鬱ゲー鬱ゲーってよく言ってるけど、俺ね、わかんなかったんだよ。

理想:これは鬱だ、と。

ARK:「あ、これが鬱ゲーか」って。

理想:二十数年生きてきてついに判明したと。

ARK:そうそう。

理想:これはね、だってさ、初めにやるとどうあがいてもだいたいバッドエンドなんだよね。

ARK:うん。

理想:うまくいくのは少年視点で優編か沙羅編をグッドエンドでいった時だけでしょ。

ARK:そうだね。そっちいかないと人死にがでるからね。

理想:『俺は…』って選択肢選んだ時点でとりあえずバッドエンドでしょ(笑)。はじめの状況だと。

ARK:(笑)。

理想:あれ凄いよね。バッドだよね。(と言いながらつぐみ編終盤のシーンを流し始める)

ARK:久しぶりだなぁ(笑)。

理想:地獄への直滑降。…ああ、もうだめだ。しかもあの『生体反応:1』が。

ARK:そうだね。

理想:怖い。

ARK:全体的な印象は、怖いとか暗い気持ちになるっていうのは最後の終わった後の『生体反応:1』がかなり深く関わってて。いやー、あれはね。夜遅くにやってたっていうのもかなり関わるんだけど。

理想:(笑)

ARK:誰か居そうなんだよね後ろに(笑)。

理想:ああ、この部屋に『生体反応:1』なんだ(笑)。

ARK:そうそうそうそうそうそうそうそう。ほんとさぁ、しかもあのCGの演出も結構怖くてさ。

理想:怖かった怖かった。

ARK:誰も居ない中でディスプレイ点いちゃってるでしょ。あれはなかなか怖かった。

理想:無機質だし。

ARK:やばいっすよね。

理想:LeMU生きてるしね。ARK:そうそう。まだつぶれてないんだよね。それにあの缶蹴りのところとまた関わって。

理想:あれは不気味だねぇ。わかんないしね。

ARK:俺もわかんなかった結局。それでほんと、まあやっぱ夢に見るだけのことはあるな、って。

理想:ああ、見たんだ(笑)。

ARK:そう、見たんだよ俺は怖い夢を(笑)。

理想:どういう夢?

ARK:なんだったかな。よく覚えてないんだけど、とりあえずこんな感じと…要するに『Ever17』と同じような状況に自分がおかれてて。閉じ込められてるな、みたいな感じで。

理想:君はあの、どっち? 武っぽい位置にいるの? 立ち位置としては。


ARK:ああ、そうだね。どっちかっていうとそんな感じにいて。でも結局なんか別にあれじゃん、あの…グッドエンドじゃないわけよ(笑)。

理想:ははははは(爆笑)。

ARK:バッドエンドしかないわけだから(笑)。

理想:うん、そうだね(笑)。とりあえずバッドエンドしかないから。

ARK:で、二晩連続で怖い夢見たのね(笑)。

理想:(爆笑)

ARK:もう一晩は全然違うんだけど。これと…Everと関係ないんだけど。

理想:うん。

ARK:あの、普段と同じように生活してるわけよマンションで。俺の家で。

理想:うん。

ARK:そしたらなんか、俺を殺そうとする人がいるらしくって(笑)。

理想:えー!

ARK:てか、なんでそれ知ったかわかんないけどいて。

理想:やべぇよそれ。届いてるよ(笑)。

ARK:刺客がいる、みたいなのはわかるんだけど。で、どっかから狙ってくるわけだよ銃で撃って。

理想:実際に(笑)。

ARK:そうそうそう。で、俺結構逃げてるんだけど。それはたぶんあの『生体反応:1』みたいに、「誰かがどっかにいる」みたいなので繋がってるんだと。

理想:ああ。そこで繋がってるんだ。

ARK:そうそう。

理想:「どっかにブリックヴィンケルいるよ」みたいな。

ARK:そうそうそう(笑)。何かがいる、みたいなのがあって。ほんとね、マジでやばかったね。

理想:それはやばいね。そこまで影響されたのか。それはなかなか近年稀にみるインパクトだったんじゃない? ゲームとして。

ARK:そうなんだよね。心に受けた印象としてはかなり凄かったと思う。なかなかなかった。

理想:凄いよね。別に「昔から好きだった」とかそういう理由じゃなくて、やった印象のみで凄いインプレッションを受けたっていうのはなかなかない。

ARK:しかも「おもしろい」とかじゃないんだよね。「怖い」で受けたんだよね(笑)。

理想:「おもしろい」ではなく「怖い」で受けた。

ARK:そうそう。下手な怖いホラー映画観るよりよっぽど怖いよこれ(笑)。

理想:いや、ホラー映画ってさ、怖くないじゃん。基本的に。

ARK:結構ギャグあるよね(笑)。

理想:あれは「びびらす」んじゃない。

ARK:おどかす、みたいな。

理想:おどかすんだよね。そう。だから、椅子からはねるような怖さであって、なんかこう「後ろに誰か立ってんじゃん」とか背筋が寒くなるようなそういう怖さではないんだよね。

ARK:そうなんですよ(笑)。

理想:どちらかというと『ジュラシックパーク』とかに近い。

ARK:スリルを味わうんだよ、あくまで。

理想:アクションだったり。

ARK:うん。そういう意味でこの怖がらせ方っていうか、恐がらせようとそこまでしてない…まあしてるとは思うんだけど、日本的な恐がらせ方だと思う。

理想:おもむろに…なんかこう、ほのめかすくらいで、はっきり出てこない。そうだよね。

ARK:うん。

理想:そもそもさ、敵がどこにいるのか見えないじゃん、このゲームって。まあ、某製薬会社なんだけど。

ARK:そうなんだよね。肝心の。

理想:人ではない。まして怪物とかでもなく。

ARK:結局一番やばいのは「海中にいる」ってことなわけだし。

理想:状況がやばい。よって逃げられない。

ARK:うん。

(さっきから自動送りで流していたつぐみ編、最後のシーンに突入)

ARK:…あー、これだよ(笑)。

理想:(笑)。

ARK:あのさあ…頼むよほんとに…(笑)。

理想:このへんさ、「ああ良かったね」っていうノリだし。

ARK:一瞬俺はこれでほっとしかけたんだけどね。

理想:いや、俺はかなりほっとしたけど。

ARK:ほっとしたと同時に、逆にね、これで…これだけでこの落ちで終わっちゃうんだったらつまんないじゃん、とか思ってたわけよ。

理想:あ、なるほどね。

ARK:で、だからほっとしたと同時に、逆に「何かあるんだろうな」とは思ってはいたのね。要するに、最後に。でなきゃつまんないよ、みたいな。

理想:はいはい。願望でもあると。

ARK:思ったんだけど…死んじゃいけないだろって思っちゃうわけ(笑)。

理想:(笑)。

ARK:死にそうになって助かるならまだオッケー…その場合は結構期待してたっていうか。

理想:カタルシスを感じるっていうか、もう一回ピンチあるだろ、っていう。

ARK:そうなんだよね。

理想:ピンチ乗り越えられなくて終わる。

ARK:乗り越えるとかね、そういう以前から、武君が放棄しちゃった気がして。

理想:ああ、なるほど。

ARK:それがちょっといただけない。

理想:この男のセリフは大神君並みに根拠がないからね。サクラ大戦の。

ARK:(笑)。そうなの?

理想:「絶対大丈夫だ」って、大丈夫じゃないよ全然。でしょ? 普通に巴里が半分くらい壊れててさ、相手強いじゃん。こっち光武しかない。それで「大丈夫だ、俺たちが負けるわけないだろう!」って。

ARK:ひどい(笑)。

理想:いや、戦力的に見たら明らかにもう、物量が全然違うし。

ARK:しかも巴里の半分壊されたってのは責任を負って(笑)。

理想:なんで人的被害でてないの? 誰か説明しろよ。

ARK:すごいな。

理想:普通におかしいですよ。しかもさ、最終的には特攻なんだよね。サクラ大戦って全部基本的に。

ARK:あー…そうなんだ。

理想:敵の中心地にさ、攻撃力に勝る遊撃隊を送り込んで倒せ、っていうことじゃん。

ARK:結局要するに直接倒しに行こう、みたいな?

理想:そうそう。だから、相手の中心に潜り込んで倒す、っていう。でさ、もっと言っちゃうとあれ、生きて帰ってくることをあまり期待されてない(笑)。

ARK:(笑)。

理想:毎回さ、死んでもともとみたいな作戦ばっかり立てられてるし。

ARK:なんか似てる気もするなぁ(笑)。そういう意味では。

理想:でも根拠ない自信をね、撒き散らすの。大神君が。この主人公も基本的に、特にこの最後のところが自己満足モードに入ってるところがある。

ARK:そうなんだよね。要するに、助かればいいやとか思ってるような気がしちゃってね、この人(つぐみ)が。

理想:空(そら)さんなんかさ、あれ、もうあそこまで来るとピグマリオン越えてるでしょう。

ARK:うん、ちょっとね。本当にそういう意味で一線越えちゃったみたいなところがあるよね。

理想:「リアルより藤崎詩織が大好きだ」ぐらい…

ARK:行ってると思う。うん。 (「バカって言うやつがバカ」シーンが流れる)

ARK:こういうところでギャグが出せるっていうのもまたね、いいと思うんだけどね。

理想:「バカって言うやつがバカ」…(考え込む)

ARK:なんかあったっけ。

理想:なんかあったような…。

ARK:なんかのギャルゲーでってこと?

理想:俺が覚えてるんだから絶対そうだと思う。

ARK:そうか(笑)。

理想:ぐぐってやる。なんだっけなぁ、バカって言うやつがバカ…言ってしまっている時点で負けだけどね(笑)。

(やや間があって)

理想:(手を叩く音)

ARK:なんだった?

理想:ときメモ2だった(笑)

ARK:マジですか(笑)。で、キャラは何ですか。

理想:陽ノ下光だ。砂場のイベントだ。…で、どこからこの話になったんだっけ。

ARK:バカって言うやつがバカ…

理想:ああ、そうだ。(テレビ画面に目をやって)なんかこう…先が分かってるだけに、とても心が重くなってくる(笑)。

ARK:ほんとにね、そうなんだよね(笑)。

理想:しかもこの前キース宅で披露した、ネットで発見した理論の応用だと、この武はどうやっても幸せになれない。

ARK:そうそうそう。結局あれは…死んだままっていうことになるのかな、要は。

理想:この武はね。だから、この武と助かる武は別の世界の武なんだよね。

ARK:息子に起こされることがないんだよね、要は。

理想:うん。

ARK:だよね。うーん。それに関連してというか、武がさ、息子に起こされたってのもあったし、つぐみのウイルスに感染してたから生き返れたんだよね確か。

理想:うん。

ARK:つぐみの場合はさ、五年間くらいの何年かの時を経て体の細胞がうまく変わって不老不死になったわけじゃん。(武の場合は)その間の時間が短すぎないか、みたいなことを疑問に思ったんだよね。

理想:ああ、たぶんそれは、不死になったわけじゃないと思うんですよ武は。この場面では。たぶんあの、普通より丈夫になったくらいで。だから10分くらい海に落ちて無酸素状態でも復活できたってことじゃないかな。別に年取んないとかじゃないと思うんだよね。

ARK:はー、なるほどねぇ。

理想:こういう例は特殊だとか言ってたじゃん。完全にキュレイになっちゃうっていうのは。特殊だって言うくらいだからめったにないんじゃないか。だから武君とか、あと優美清春香菜とか、あのあたりはたぶん普通の人よりは免疫力が高いんだけど、そいつほどではない。

ARK:うーん。

理想:だから、ちょっと年取ってたじゃない。あの優美清春香菜。

ARK:ああ、そうだね。そうだ。

理想:でも、十何年ってほどは取ってないでしょ。

ARK:そうだね。ちょっとっていうか、17(注:実際には18)が二十代くらいになったってくらいに取ってた。

理想:だから五年…三分の一くらいの速さで年取るってイメージだった。

ARK:ふんふん。

理想:で、武君は冷凍睡眠だから年取ってない。ということではないかと。

ARK:なるほどねぇ。それだったら結構うまく繋がるかもしれない。

理想:じゃないとね、年取ってる理由が…あそこに同じ顔が二つ並んでることになるわけじゃん。「母親だ」って、普通そういうやつおかしいと思うよ、秋香菜のほうが。

ARK:疑うよね。「お前、なんだ」って。

理想:お前は母親の皮をかぶった吸血鬼じゃないのか、って。

ARK:だよね(笑)。母親にしちゃ不自然だとは思うから。

理想:だしょ。だからそれはそれでいいと。一番俺がわからないのは、あの缶蹴り。

ARK:ああ(笑)。

理想:この理論だとさ、世界は交差しないんだ。

ARK:うん、そうだね。こう行ったきりだもんね。

理想:だとするとあそこで缶を蹴っ飛ばしているのは、あの世界のブリックヴィンケル。とき…時系列を移動できるブリックヴィンケル君しかいないと思うんですけど。可能性としては。とりあえず第一の。

ARK:うん。そうだね。

理想:でも、ブリックヴィンケル君が出てこれる世界ってのは限られてる。発現する条件が揃ってないと出てこれない。

ARK:同じような状況、だっけ?

理想:一回LeMUの事故があって、優美清春香菜が第三視点の理論を編み出して、こうやればブリックヴィンケル君が出てこれる環境が整う、っていうのを発見した、っていう条件なしには出てこれないはずなんだよ。一回目にやったプレイって、たぶんそれ整ってない。

ARK:あれが初めてなんだもんね。

理想:うん。だから、あれがそれだと説明できない。あれが一番分からん。理論的な部分では。

理想:つぐみは、一番かわいそうだと思った(笑)。

ARK:結構ね。

理想:何年修羅場ってんだ。

ARK:そうそうそうそう。武に助けてもらって、また次に行ったときの、その間に何があったのかな、みたいなのがすごく大変そう。

理想:武に助けられるまでがまた。ウイルスに感染して、交通事故にあって、研究所に放り込まれて。そういうストーリーだよね確か。

ARK:そう。

理想:で、これで巻き込まれて、十何年でしょあと。まあ三十年くらいか、たまらん環境にいるわけだ。そんな悲惨なキャラ。

ARK:そうだねぇ。

理想:ろくな人生送ってきてないよね、みんな。ココくらい? ココはそんなに悲惨じゃない。

ARK:ああ、まあね。まだ。

理想:下手すると死ぬけどね(笑)。ココはいけにえなんだよな。

ARK:いけにえとはまた(笑)。

理想:うまくいくためのいけにえ。

ARK:ストーリーとしてはかなりよくできてるなあと思った。アドベンチャーの中では、今までやった。

理想:そうだね。俺はこの類のゲームは『久遠の絆』以来だったけど。

ARK:大体俺はさ、アドベンチャーって言ったらあの、パソコンのエロゲーだからさ(笑)。

理想:あんまりストーリー重視じゃないっていうか。

ARK:ストーリーがある程度ちゃんとあったんじゃないかって思われるのは『雫』とか『痕』くらいかな。それで俺もアドベンチャー…エロゲーでそこまでちゃんとやったのってあんまりないんだけどね。

理想:みんな何、セーブデータを…

ARK:いや、そういうのじゃなくて、最初から18禁のアドベンチャーゲームなんていうのはやらないんですよ(笑)。エロ重視だから。

理想:ああ、そういうことか。なるほど(笑)。ストーリー重視とかいうのよりは絵が綺麗だったりエロが多かったりするするやつのほうがいいわけだ。

ARK:そうそう。そういうのしか、あんまやらないから。

理想:なんて徹底してるんだ。久しぶりにやったと。よくやったねでも。

ARK:設定がやっぱりおもしろそうだったっていうことがあるからね。

理想:閉じ込められ型か。

ARK:うん。なかなかよかったんじゃないかと。

理想:全般的な感想としては?

ARK:そうそうそうそう。

理想:ココ編があれだけど。

ARK:(笑)。それはまあ、末梢的な感想だということで。

理想:ねえ。そこに行くまでは「やべえ、おもしれえ」って。

ARK:うん、そうなんだよね。

理想:最大の問題は、あれを字面で表現してしまったことですね。ブリックヴィンケルを。

ARK:そうですね(笑)。

理想:あれ説明しないほうがいいと思うんだよもういっそのこと。

ARK:ああ。

理想:あれさあ、俺なんかはそもそもああいうことをよく思ってるので…

ARK:ん、なに、普段考えたりしちゃうってこと?

理想:うん、第三視点がユーザーで、みたいな発想でしょ。

ARK:ほうほう。

理想:神の視点なわけじゃん。ユーザーは基本的に。

ARK:そうだね。ある意味で。

理想:だからこそ俺はほかのストーリーをやっているときに自分を持ち込まないんだ。ときメモとかだったら、「俺=主人公」っていう見方は基本的にしない。

ARK:何、その主人公が高校生をやってるっていうのをこう見てる…

理想:それでいくか、じゃなかったら「俺が主人公を見ている」っていう発想すら消してそれで完結。だから、俺はいないか…俺をいなくするか、俺は関係ない位置にいるかのどっちかなんだ。

ARK:待って待って(笑)。でも「俺」をいなくしちゃったらどうなっていくの?

理想:だからそれはあの、主人公とゲームっていうのだけを見る。つまり、自分を意識しないようにする。

ARK:ああ、それはわかるわかる。

理想:じゃなかったら紙芝居ね。俺はもう、傍観者。で、主人公がやるだろう判断を俺はクリックしていくわけ。俺がどう思うかじゃなくて、主人公がやる判断を選んでいく。

ARK:やるであろうと思われる選択をね。なるほど。

理想:だから、そこに俺は存在しない。どっちにしろ。

ARK:ゲームの中においてってことね。

理想:うん。ときメモみたいなのは主人公に性格付けがなされていないので、二番目の方法は採りえない。とすれば、あとはここにいる俺を考えないようにして、投影してしまう。その代わり、こっちとの繋がりはない、ようなやり方ね。

ARK:あー、そういうことか(笑)。はいはい。

理想:ところが「第三視点」というのはその繋がりを否応なしに自覚させ、認識させてしまう。画面通して話しかけてきたじゃない、優とかが。あれが俺には一番痛かった。それを考えないゲームのやり方をしているのに。

ARK:ああ。

理想:『kanon』とかだったらさ、祐一君が行なう行動を俺は眺めている。俺が彼の行動を規定しているのではなくて。

ARK:ああ、はいはいはい。え、でも…ああ、まあそうか。なるほどね。なんとなく、まあ。

理想:それは俺が選んでるんじゃないんだ。

ARK:たぶん祐一だったらこうするなー、ってのが…。理想:そうそう。だからクリアできないキャラとかができたりするのね俺は。そいつには行かない。俺がやってる限り選ばないから。あるよそういうの。(←『久遠の絆』を念頭においていると思われる)ARK:自分で「これがいいなあ」と思っていかないと行かない、と。

理想:そうそうそう。で、そういうキャラは作業になっちゃう。CG見るためにやる、みたいな。ゲームとしてやるのではなく。

ARK:はあ、なるほどねぇ。

理想:最近俺は映画をみるようにゲームをやるのですよ。

ARK:へぇーへぇー。あぁ、それはまた珍しいっていうか…。

理想:だから、そこに立つと、第三視点みたいな発想ははじめに思い付くんだけど、でもそれを考えちゃうとさ、「ゲームをやっている俺」というのを認識せざるを得ないでしょう。

ARK:そうだよね。

理想:俺、基本的に現実逃避でゲームやるから。

ARK:(笑)。

理想:それもあるのかもしれない。

ARK:俺とかだと結構、なんか、主人公っぽい人に、「自分がこの主人公だったらどうするかな」って思ってやっちゃうからさ。

理想:それは、まだいいね。

ARK:うん。また違う感じなんだけど。

理想:そうじゃない。結構。だからなんだよねぇ。だからあのエンディングがむかついたんだ(笑)。

ARK:ああ(笑)。

理想:「あなたは神の視点。あなたは私たちの全てのストーリーを見てきた」とかいうのは、ある意味で自明のことであると。でも、たとえばkanonとかだったら、一回ストーリーが分かれちゃうと、それはもう二度と重ならない。

ARK:一本の道で行って枝分かれして終わる…。

理想:そうそう。で、それはもう絶対に関係しない。

ARK:ああ、はいはい。

理想:もう、行ったっきり。でも『Ever17』っていうのは、あるストーリーが(別の)あるストーリーの前提になっているわけじゃん。必然的に関係するわけですよ。

ARK:だよね。

理想:その関係を全部見渡せる視点としてユーザーを思い付くっていうのはすごく自然なんだけど、それをやられたがゆえに俺は嫌だった。

ARK:ふーむ。

理想:もうなんて言うの、「性格の不一致」に近いんだけど、俺の場合は。

ARK:ゲーム的なね。うん。

理想:俺とゲームのスタンスがぶつかってしまった、ということ。

ARK:そういうことか。

理想:うん。ユーザーがゲームの中に出てくるのは嫌なんだ、ということなんだ。俺の場合。ゲームはゲームで完結しているべきだと思っているので。だから名前も決まっててくれたほうが楽なんだよね。

ARK:そうだね、わかる、それは。

理想:そこで俺の意志を介在させることは避けたい。

ARK:俺エロゲーやるとき理想と同じようにやる(笑)。

理想:あ、そうなんだ(笑)。

ARK:うん。こういうゲームだと「自分だったらどうするかな」っていうふうにやるけど、エロゲーとかだと傍観して、っていうか、あんまり自分を持ち込まずにゲームをエロい画像をみるためだけにやってるかもしれない(笑)。

理想:(笑)。それは結構使い分けができてるっていうか。

ARK:うん、やってると思う。

理想:俺はその使い分けができないんだよ。それが参ったところですなぁ〜。

ARK:なるほどね(笑)。

理想:画面通して指差されても、それはもうおれはもう、やめろと。

ARK:そっかぁ(笑)。

理想:思ってしまったんですよ。

ARK:そういうことね。

理想:なんとなくわかっていただけた?

ARK:うんうん。わかっていただけました。わかりました(笑)。

理想:あ、ほんと(笑)。それはそれは。いや、なかなか人に説明しにくいんだよね。

ARK:そうだね、ゲームやるときに、やっぱり結局選択するのは自分だからさ、自分とゲームを切り離すところが結構説明しにくいんじゃないかな。難しいっていうか、なかなか納得しづらいところがあるかもしれない。

理想:そうか。

ARK:うん。

ARK:あと、全体を通した印象として、「こいつら余裕だな」ってのが(笑)。

理想:あ、それはある。

ARK:余裕がありすぎるんだよね。俺はもうちょっと壊れてほしかったんだけど。キャラクターとしてね。

理想:鬼ごっこ始めるもんね(笑)。それはあるな。

ARK:そうそう。ちょっとね、それは思った。そういう意味で、緊迫感みたいなものが少し伝わらなかったかもしれないね。それで最後にきていきなり死にだすから、こう、いきなり後ろからぐさって刺されたみたいな印象を受けるわけよ。

理想:それはある。俺はむしろそれが意図的なものかと。

ARK:なるほど。

理想:「罠か!」とか、そういう方向かと思ったんだよね。

ARK:確かにそれもあるかもしれないなあ。

理想:これさ、特に少年編とか、ある意味罠じゃん。

ARK:ああ(笑)。

理想:来てるやつは意識してないけど、あの、武のふりしてるやつとかはわかってるわけでしょ、状況を。

ARK:だよね。

理想:だからね、それは俺もはじめに感じた。緊迫感がない。タツタサンド食え、とか。

ARK:(笑)。

理想:死の宣告なのに、わりとみんな余裕なんだよね。119時間。あれは確かに違和感がある。

ARK:違和感がね。

(つぐみ編、ラストに差し掛かる)

理想:明るい音楽流れるしな(笑)。

ARK:ひどいよなぁ(笑)。ほんとひどいよ。ここらへんは確信犯なんだろうけど。

理想:まあ、つぐみシナリオに関しては…とりあえず緊迫感ってのは全部に言えることなんだよね。緊迫感の欠如ってのは。

ARK:そうだね。全般的にって意味でね。

理想:つぐみシナリオは、なんだろう、「何でそんなにいきなり仲良くなるの」ってのが。

ARK:うん、あるねあるね。最初なんかつぐみは結構印象悪かったよね。つぐみの武に対する印象。

理想:悪かった。

ARK:良くなかったよね。

理想:ちょっと早すぎる。

ARK:だって、あれ、よくなってないよはっきり言って。印象良くなってなくない?

理想:ねえ。

ARK:クラゲの中で、印象悪いままやっちゃった感があるよ俺の中では(笑)。

理想:俺もそう思う。何が良かったんだろう。

ARK:おかしかったんだけどあれ。なんか、あそこらへんはちょっとね、「えっ」っていう感じはした。

理想:あれはだから、お前ら壊れたかと(笑)。

ARK:あ、そういう意味で(笑)。

理想:とれないこともない(笑)。

ARK:うん、そうだね。

理想:限界状況で自分を覆い隠していたものが吹っ飛んだが故の自己保存本能(笑)。で、ガキをつくると。

ARK:(笑)。

理想:いや、知らないよ(笑)。そんな理論はない。たぶん。

(つぐみ編、ラストのラストに差し掛かる。水深60M付近で潜水艦の電力が尽きて沈みだす)

理想:ほーら来た。

ARK:これなぁ。

理想:ほーら来た電池切れ。

ARK:これもあれなんだよね、一応伏線張ってあるんだよね。この場面の。一回さ、武とつぐみで地下に行ったときがあってさ。つぐみが降りたじゃん、エレベーターに武を乗せたまま。それとなんかちょっとかぶる感じがして。

理想:ああ、ああ、あれか。あの、アルキメデスの原理。

ARK:そうそう、それを説明したときに。それが伏線になってるんじゃないかな、とちょっと思った。今度は武が降りたけど。

理想:うん。

ARK:てか、つぐみ降りろよって感じなんだけど(笑)。

理想:こいつ生きていけんじゃないか?

ARK:死なないだろうから。

理想:なんか、泳ぎきれそうだよね。武が降りるよりは少なくとも生き残る可能性が高そう。

ARK:そうそう。生き残る可能性という面でね、思うんだよね俺は。

理想:まあ、60・40より100・0をとったと言えないこともない。

ARK:なるほど。

理想:確実性を。

ARK:なるほどねぇ、そうなのかもしれないよね。

理想:だってさ、あれさ、少年と沙羅。

ARK:うん。少年とそうだね、あの二人。

理想:34mいったでしょ。生身で。で、こいつら(武とつぐみ)キュレイ状態でしょ。

ARK:うん。片方は完璧な。

理想:まあさすがに六十何mはやばいのかもしれないけど、でも武君なんか底に沈んでしばらく経って生きてたでしょ。生きてることになっている(笑)。

ARK:うん。生き返ったことになっている。

理想:ラストだとね。だったらいけるんじゃん。少なくともいきなり水圧に潰されたりはしなさそうだよね。それになんだっけ、あの気圧調整装置みたいなの、ぶち破ってきたよね。

ARK:あれはおかしいと思った(笑)。もう、なんでもキュレイで解決ですかと。

理想:ちょっとね。

ARK:あれはちょっとやりすぎだと思った。

理想:万能薬かよ。使えば混乱も石化も治る、っていう勢いで。

ARK:勢いだねぇ、ほんとに(笑)。

理想:キュレイ…これたぶんあれだよね、吸血鬼から思いついたんだよね。

ARK:うーん、そうなのかな。なんとなくそういう感じはするよね。

理想:うん。それはなんかね、思ったんだ。年取らないでしょ。

ARK:はいはいはい。

理想:日光に弱いでしょ。

ARK:そうだね。

理想:で、致命傷を与えないと復活してくる。それから、血で感染するから、血を吸うと感染する。

ARK:うんうん、そうだね。

理想:というようなことを考えると、吸血鬼から発想したんじゃないかなと。そのうつりかたとか。

ARK:あり得るね。

理想:吸血鬼と、非人間か。あと天才。まともな人間がいないな。

ARK:いなかったね。

理想:ココ…あ、見えるんだなんか。刻が見えるんだなあの女(笑)。思いっきりニュータイプだった。

ARK:やばいよ(笑)。

理想:ああ、少年は…あ、赤外線が見えるんだあいつ(笑)。

ARK:赤外線は少年少年。

理想:武は?

ARK:武は、何もないんじゃない?

理想:はじめは。

ARK:あと、何だっけ、ほら、あの金髪武は何もないんじゃない。

理想:あいつ何もないよね。あいつくらいか。あ、でも最後はキュレイだけどね。微妙に。抗体打たれたような気がする。

ARK:うん。

理想:やっぱそれは、普通の人をリアルにこの環境に持ってくると、まあ、三日持たないんじゃないか。

ARK:ふーむ。

理想:とりあえずもめそう。

ARK:なんつうの、そういう、気持ちの問題?

理想:そうそう。制限時間はあるわ海の底だわでしょ。

ARK:ちょっとね、俺だったら耐えられないとは思うね。

理想:そういう意味では、純粋なパニック型ではない。それを装った、なんて言うんですかねぇ…

ARK:SFだと…SFに近いものだと俺は思っているんだけど。ここらへん。

理想:ああ、うん。嘘理論多いしね。

ARK:SFと、あと、なんだろう。そこに感動もの、涙ものを持ち込みたかったんだろうから、なんだろう、本当に言いたかったのは…。

理想:ジャンル分けが難しい。ギャルゲーって言い切るのはちょっと難しいね。

ARK:ギャルゲーではない気もするな。純粋に言って。

理想:うん。少なくとも俺がギャルゲーと認識しているジャンルではない。

ARK:そうか。

理想:水夏をね、もうちょっと…なんていうかな。ギャルゲーのカテゴリーを、鬱軸とファンタジー軸で表すとするでしょ。たとえばときメモは鬱軸の極小点で、ファンタジー色も薄い。『Ever17』はファンタジー色の入ったかなり鬱な話。

ARK:『Ever17』はさ、鬱度が高すぎるんだよね。

理想:水夏より鬱だな。

ARK:久遠…

理想:もファンタジー。リアルっていうのはさ、擬似リアルってことなんだよね。

ARK:うん。

理想:嘘リアルってことなんですけど。リアルじゃないから、ゲームってのは。本当にリアルなゲームつくるんだったら、自分でやれるようなゲームだよね。自分とキャラクターを同じにしてしまう。だったら現実と変わらないし。それはもはやヴァーチャルリアリティじゃないですよ、たぶん。区別がつかなくなるってことだから。

ARK:なるほど。

理想:区別つかなくなるっていうより、区別できなくなる。つまり、差があるだけでしょ。どっちが本当に現実かというのは言えなくなる。

ARK:それこそ現実に『Ever17』の空がいたような感じになってしまう。

理想:たぶん。

ARK:実際、嘘リアルなゲームって俺よく知らないんだよね。あるのかって感じなんだけどね。リアリティのあるゲームってことじゃん。

理想:えーっとね、水夏の一章から三章くらいまではかなり嘘リアル。

ARK:へぇ。

理想:実際にできそうなことをしている。推理小説みたいな感じ。四章がファンタジーなんで、位置づけが難しいけど。

ARK:どっちかっていうと、どっちかっていうとっていうか、嘘リアルなギャルゲーってのはなかなか存在しないような気がするんだよね。

理想:ああ、そうか。うん。

ARK:あくまで小説とか…リアルな小説とかのほうがある気がして。ギャルゲー、アニメとかあんまりないよね。

理想:だからこれは、嘘リアルを装ってる(笑)。

ARK:装ってる(笑)。うん、装ってはいるね。でもあくまでリアリティがあるっていうだけで、嘘「リアル」ではないんだよね、たぶん。「装ってはいる」ってのはわかる。うん。

(つぐみ編、終了寸前)

ARK:あーあ。もう、信じらんねえよほんとに。あり得ねえからさぁ。

理想:(笑)。

ARK:これで二人とも沈んで行っちゃったら、どうするつもりだったんだろうね。

理想:…どうしようか(笑)。

ARK:(笑)。

理想:なんでこんな余裕なんだこいつ(←水中の武)。

ARK:微妙にタイタニック? これ。

理想:逆タイタニック。あれは男を突き落としてた。

ARK:あれ、そうだったっけ。男のほうが?

理想:いや、つうか死んでたんだけどさ(笑)。なんか、でも俺は死んでたのか死んでなかったのかよくわからなかった。とりあえず「私は生きるわ」とか言って男を海の底に沈めてた。

ARK:ああ、なるほど。

理想:その男が沈んで行った時点で男に意志はなかった。

ARK:どちらにしろ。

理想:死んでるか、意識不明か。まあ死ぬしね、あのままほっとけば。

ARK:すごい寒かったらしいねあれ。イギリスのほうでしょ。

理想:北極海?

ARK:北極海か。

理想:氷山にぶつかったんだよね。

ARK:そうだよね。

理想:寒いよ。

(つぐみ編終了。『生体反応:1』のムービーが流れる)

理想:不気味だ。俺、二回目以降のプレイで「ヒンメル」とかいうの見るたびに鬱になったもん。もういいよここ。

ARK:ノートパソコンでネットやってて、ホットメールアドレス取ってるんだけど、「ヒンメル」だよ。

理想:マジで(笑)。

ARK:うん。スペル違うけど。

理想:天国。

ARK:(画面を見ながら)あー、怖い怖い。これさぁ、誰かの視点っぽくカメラワークするのがまた怖いんだよね。

理想:怖いね。一文字ずつ出るなよ。

(エンディングを見ながら)

理想:これさ、最後のエンディングの曲って、ココ編をクリアしないと聴けないんだよね。歌詞付き。

ARK:うん、確か。

理想:この辺で捨ててる人っていそうじゃない。途中で。

ARK:ああ、いそう。

ARK:だいたいなんかみんなココ編をやれやれやれ言うけどさあ。いやぁ…。

理想:俺はだから、さっき言ったような意味で、どうしても好きになれない。そらしょうがない。向こうのせいじゃないかもしれない。

ARK:そのさっきのやつは、ほんとなんつうの、性格の不一致としか言いようがない。

理想:うん。余計つらいよね。歯がゆい。どっちが悪いということもできないし。スタンスの違い。

ARK:確かに。

理想:あったまきた。

ARK:あったまきちゃった(笑)。

理想:それは普段思ってるからこそさ、こっちには使ってはいけないことだったんだ。俺の中で。

ARK:なるほど。

理想:神を説明に使っちゃいけないと思うんですよ。

ARK:はいはいはい。

理想:なんでも説明できんじゃん、神さまって。

ARK:うん(笑)。

理想:あれ結局神でしょ、一種の。全部の視点を持っているっていうのは。

ARK:だから結構そうそう、「第三視点」自体がもう、ある意味そうでしょう。

理想:だしょ。

ARK:そうだよね。

理想:で、それが実現…発現するっていうのはある意味俺がこのゲームをやるってことじゃない。

ARK:ああ(笑)。

理想:あの世界に俺がおりて行くっていうのは、このゲームをやるっていうことなんでしょう。

ARK:ああ、うんうん。そうだ。

理想:そういう発想はすごくよく理解できるんですよ。俺はよくそういうのをするから。でも、それは禁じ手だと、だから俺は言ってたんですよ。あの感想で。なんでも説明できるんだってばそれやっちゃったらー。「何でお前それ知ってんだ」って。

ARK:ふんふん。

理想:そこでいくら合理性を取ろうとしても…、だから、存在はまあ認めてもいい。そういう発想の。だけどそれを説明に使うのはやめてほしい。それは「宇宙が神様によってつくられた」というので納得してしまうのと似たようなもの。

ARK:(笑)。

理想:言っちゃったら終わりなんだよ。

(赤ん坊の声が聞こえる)

ARK:ああ、そうそう。ここもすごい怖かったんだよね。

理想:生まれた生まれた。「つぐみ・空編エピローグ」ってやつだね。ココ編をクリアしたから見ると今のが出てくる。

ARK:そういうことか。

理想:北斗君と沙羅が生まれたところ。

ARK:そういうことで納得していいんだよね。

理想:たぶん。

ARK:最初のほうは何がなんだかわからず、「おーい怖えーよ、何だよこいつらー」とか思ったんだけど(笑)。

理想:思いましたねぇ(笑)。怖かったね。すっごく怖かった。そういうのばっかり日記に書いてある。書いたはず。「うわ、怖」とか。

ARK:(笑)。

理想:「ああうまくいったよし助かりそうだおいおいおいおいはぁ!? うわ死んだ。どこがグッドエンドだ」 そういう一回目のプレイ。

ARK:だね。一回目はそうだったからなあ俺も。

理想:ARK君のほうはどんな感じだったの、ココ編は? 俺ばっかしゃべってるけど。

ARK:えー、俺のほうは…(笑)。

理想:俺とは違う理由なわけでしょ。

ARK:そうそうそうそう。いや、そんなに深い理由じゃないんですよ。

理想:はあ。

ARK:ただあの、とりあえずつぐみ編で武が死んでるじゃないですか。

理想:うん。

ARK:ああいうエンディングにしといて、武を生きかえしちゃったのが、俺は、ちょっと俺的にはひどかったな、と思ったわけですよ。

理想:ああ、そこなんだ(笑)。

ARK:そこなんですよ。

理想:じゃ、つぐみ編は、あれはあれでいいと。

ARK:そうそう、ま、あれはあれで、まぁ百歩譲って、いいかなって。しょうがないよって。うん。あの、悲しかったけど。っていうか、あれをグッドエンドっていうのは許せないけど…

理想:ああいうエンディングもあってもいい、仕方ない、許そうと。

ARK:仕方ないよって思うけど、うーん、なんていうのかなぁ。

理想:(笑)。

ARK:だから、あれで生き返しちゃうわけですよ。そうすると、あのつぐみ編グッドエンドの武は、ココ編のための、ために死んだとしか…。

理想:いけにえだよね。

ARK:そうそうそう、そういう意味でね。やっぱそうだよね。だからあの、ゲームにどこまで持ち込むかってのでね。要するに、どこまで普段あり得ないことを持ち込むか、みたいなところで、結構俺は、「人が生き返る」ってのはやっちゃいけないことだと思うんですよ。

理想:うん、俺もそう思う。

ARK:それをおまえ、やるなと。さくっと。

理想:それは言える。生き返りをありにしてしまうと、命が消耗品になるから。

ARK:だからあの名ゼリフ、あの「大丈夫だ、死んでも一回までならドラゴンボールで生き返せる!」みたいな(笑)。

理想:あれか!(笑)

ARK:なんて消耗品なんだって(笑)。

理想:あの名ゼリフ!(笑) 地球のダメージもね(笑)。

ARK:そうそう、「フリーザに殺された人を生き返せって神龍に頼めば地球は元通りだ!」 えーって(笑)。

理想:俺あれ爆笑したんだよね。確かね、あれジャンプで読んだんだよ俺、偶然。セルかなんかと戦ってるときにさ。

ARK:あ、セルか。

理想:悟飯がなんか戦ってて、背後霊に悟空がいたんだけどさ。「おまえは心のどこかで地球へのダメージを考えてるんだ。大丈夫だ、地球のダメージはドラゴンボールで元に戻る!」 もうなんかさ、すごいよね、あれ。

ARK:そうそう。何かね、何か違うんじゃないかみたいなね。やっぱり、なっちゃってね。

理想:回復可能なものなの。命ですらも。

ARK:そうそう、人の命みたいなものがね。別に人の命がそんなむちゃくちゃすごい大事なんだみたいなそういう考えのもとで俺はそう言ってるとかじゃ…まあ、大事なんだけど。

理想:うん(笑)。

ARK:その、すごい人の命至上主義みたいなことで言ってるんじゃなくて、なんかね、うーん、それじゃ何が何だかわかんないだろみたいなね(笑)。そういう。

理想:そうだよね。優先順位としてはさ、高いけど、もしほかに一回しか元に戻らないものがあったら、そっちと変わらないんだよね(笑)。

ARK:そうそうそう、そうだね。なんつうの、だから、理論立ててそういうふうにやっていくのは、あ、だからなんつうの、この現実の世界と、ありえないこと、現実の世界じゃあり得ないことは別に全然ゲームだとありだと思うんだけど、あくまでそういうのって、こうなんつうの、やっぱりこう、設定と、設定に基づいてやっぱりやるわけじゃないですか。

理想:うん。

ARK:で、ねぇ(笑)。そういう設定を覆しちゃうような、ねぇ。

理想:そうですね。

ARK:死んだら元に戻るってさ、最低限のルールは守ろうよみたいなところが俺の中であってね。

理想:いや、そりゃわかるよ。いきなりポーカーで二回札替え始めたようなもんだ。

ARK:だめだったんだよね(笑)。

理想:それは確かに。

ARK:あと、あまりに安易だろうと。思っちゃったのかな。

理想:最後が。

ARK:うん。

理想:いや、生き返りは俺も引いた。

ARK:その一点かも、ココ編については。俺が初回プレイで感じたことは。

理想:安易だと。

ARK:そうですねぇ。

理想:それに、いけにえ的発想をすると、そのいけにえにしたのは、ゲームのキャラクターではなくて、製作者なんだよね。製作者がさ、ココ編までのは全部いけにえじゃん。ココ編のための(笑)。

ARK:そうそうそう(笑)。だから、製作者がそういうふうに作ってきた、そのキャラクターやストーリーを、今までのストーリーを、なんつうの、最後のストーリーのために肥やしにしてしまっていいのか、みたいなね。

理想:ひどくね? っていう。

ARK:そこに気持ちというか、思い入れというつもりはないけど、そこまでに、なんかこうあまりにも扱いがねぇ。

理想:あいつらの人生は道具なんだよ。

ARK:ちょっとね、そこらへんあんまり好感持てないかな、くらいの感じもするしね。

理想:確かに。あれはもうほんとに。

ARK:両方ちょっとかなり、なんか、妹とやってて「えー」だったね(笑)。

理想:そう。だからココ編行くまでは「やべえ、これおもしれえ」って言いまくってたのに、ココ編やったらいきなり「ハァ?」ってなったんですよね。

ARK:インターネットとかで、結構なんか『Ever17』を絶賛してるサイトとかは、「ココ編やりなさい」「ココ編やるまではわかりません」。おいおいって。なっちゃうよね。

理想:逆だってば。

ARK:逆だったね(笑)。

理想:結構途中でさ、嫌な予感がしたんだよね。ココ編。

ARK:ふうむ。

理想:「あなたよ」なんて言われたらどうしようかと。

ARK:的中しちゃったんだ。

(A面→B面)

理想:本当に私も似たようなことを思いました。

ARK:うん。

理想:やっぱりあれですよ、似たような感じを受けてる部分もある。さっきから聞いてると。

ARK:うん、あるかもしれないね。

理想:で、憤りを感じてるんだ、ココシナリオに、お互い(笑)。

ARK:(笑)。憤りはあるかもしれない。

理想:そこまでよかった分、余計に。「その解決策は持ってきちゃいけないだろ」って思ったわけじゃん。それ、同じだもん。

ARK:やっちゃいけないことを(笑)。

理想:やっちゃいけないことをやっちまった、っていうところを完全に共有してるんだよ。それに対するスタンスが若干違う。それは、あれですよね。ユーザーを持ってくるな、とか。

ARK:うん。

理想:製作者が持ってきちゃだめだよね。

ARK:そうだね(笑)。ちょっとね。

理想:ARK君の場合だったらさ、それはユーザーが選べるわけじゃん。

ARK:そう、うん。

理想:どうするか。いろんなスタンス、だから、そういうふうにやるのもいいし、場合によって変えるのもいいじゃん。あれは、強制ですからね。

ARK:(笑)。そうだね。だってねえ、それをエンディングにしやがっちゃってるっていうか(笑)。

理想:エンディングが一番気分悪いゲーム久しぶりだもん(笑)。

ARK:(笑)。

理想:僕はどうしたらいいのか(笑)。

ARK:きついよなぁ(笑)。

理想:きついね。

ARK:ほんときついよなぁ。

理想:で、あの例のタイムパラドックス見つけたじゃん。余計むかついたよね。

ARK:ああ。

理想:じゃあ結局あの空さんはその空さんじゃないじゃん。海の底だよ。

ARK:海の底だね。武と一緒にね。

理想:しかも、そのほうが美しいね、もはや。

ARK:美しいとか言っちゃった(笑)。

理想:ゲームだからね。ゲーム的にはもうそっちのほうがいいよ。ピグマリオンなんていないよ!

ARK:(爆笑)

理想:いくら同じもん作ったって別だろ、って。思ってしまいました。

ARK:世界が違うんだもんね(笑)。

理想:そう。だったらさ、究極的には、いけにえエンドはろくなことはない。あの発想をすると。

ARK:そうそうそう。結局はもうだって、それで終わっちゃってるんだから。

理想:だって、救われないやつがいっぱい出てくるわけじゃん、ゲーム中で。kanonの場合はそうではないというか、あれは誰かのストーリーに入ると必然的に救われないやつができるんだけど。

ARK:あ、はいはいはい、そうなんだ。

理想:あゆシナリオに入ると真琴はダメだし舞もダメだし栞もダメなんだ。たぶんダメなんだ、話に出てこないけど。出てこなくなる。で、主人公が関わらないとそいつらはろくな最期を迎えないことが容易に予測できる立場なわけ。病気だったり、ファンタジーだったり。

ARK:ある程度、なんだっけ、あゆがどうのこうのして助けてくれるんだよね。なんか、そんな話だったような。

理想:そうそう。「主人公があゆの願いを三つかなえられる」っていうのが基本的に設定としてあって、で、どのシナリオにもあゆは出てくるんですよ。かなり。かなりっていうか、一応出てきて。まあ、顔は見るんだけどね。で、あゆシナリオじゃないシナリオに入ると、途中であゆが「さよなら」って言って。で、願いを叶えられるのは主人公なんだけど、願いを言えるのはあゆなわけ。

ARK:ほうほう。

理想:だからほかのシナリオだとあゆは、自分じゃなくてほかの人のためにお願いをするわけですよ。「彼女を助けてあげてください」とか。

理想:いや、そういうシーンは直接はない。

ARK:あ、ないんだ。

理想:でも、考えるとそうなる。つまり、力を持ってるのは主人公なんだ。願いを叶える。で、願いを選べるのはあゆ。で、ほかのやつは色々と不都合を抱えてるわけ。

ARK:ああ、そういうことか。で、主人公がそういうふうに叶えたいと思って…

理想:主人公が叶えたいと思っている願いをあゆが選んで…

ARK:選んでくれたんだって考えると。はあはあ。

理想:そういう話なんだ。だから、不幸になる人はいる。

ARK:あふれる人がいるわけだ。ほかの人が。

理想:うん。でもそれはシナリオのせいじゃない。少なくともシナリオの、こういう「世界の違い」とかのせいじゃない。

ARK:そうだね。

理想:それはそういうシナリオなんだ。残念ながら。

ARK:もうそういうふうにできている、みたいなところがあるわけだ。

理想:それはまだ納得ができるんだが、今回のはシナリオをほかのシナリオのいけにえに捧げてるところがうざい。

ARK:シナリオとシナリオがリンクしてるってのにこういう弊害が出るとは思わなかったな。なかなか予想できなかった。

理想:リンクしてるだけじゃなくて、厳然としたさ、なんていうか、優先順位がある。シナリオに。

ARK:うん。

理想:極端に言ってしまえば「このシナリオのほうが良い」というものがある。

ARK:そうだね(笑)。全部ココシナリオがこう、優先の一番上に来てるってのがあって。

理想:で、みんな幸せになってるっぽいさ、言われようじゃん。

ARK:はい。エンディングではそうでしたね(笑)。

理想:超嘘だと思うのね(笑)。俺の中では武は海の底だし。

ARK:(笑)。

理想:空さんも海の底か。つぐみはね、あれだ、つぐみはとりあえずあのあと十何年間追っかけまわされて、ライプリヒはつぶれたと。でも武君は死んでる。

ARK:うん、武は死んでる。

理想:という感じ。

ARK:子供はいるのか? あれだと。

理想:いる。

ARK:一応いるのか。

理想:どうやってもいる。

ARK:で、しかもそれでまた分岐するので、バッドエンドもあるわけじゃん。だからあの、ウイルスに罹って死んでるようなエンドの人たちもいるわけじゃん。

理想:今回はだから、最後でいきなり御伽噺じゃん。しかも、自覚してないかも。

ARK:かもね。かもしれない。

理想:御伽噺であることを。少なくとも、自覚してない人多いと思うんだよね。

ARK:やった人が(笑)。

理想:ほめてる人(笑)。

ARK:そうそうそう。ほめた人ってのは、そういうことを考えてないか、また別の考え方を、うまくはめた考え方を、なんかしてるのかもしれない。

理想:それはそれで幸せですけど。一回こう思ってしまって…。

ARK:ちょっとね。だって今のところこれ以上に、これより、ってかこれの他に、その、うまく問題点を解消して…

理想:整合性を持って説明できるのってあまりない。

ARK:ないもんね。

理想:そう考えると、あまり幸せになれない人が多すぎる。

ARK:うん。

理想:そうですねぇ。概してギャルゲーっていうのは、シナリオどうしの関わりが薄いんだ。

ARK:ああ。

理想:最終的にわかれてっちゃう。

ARK:そうだね。女の子が一対一で。なんか、男と女とね。

理想:だからこういうふうにはならない。それらは並列だから。

ARK:うん。

理想:で、前に示した場合だとこのa軸(並列に存在する各シナリオを垂直に縦断する軸)がないことが多いんだ。

ARK:うん、そうなんだよね。

理想:ほとんど。ああ、たまにはありますよ。あの、全部クリアしないと隠しキャラがクリアできないとかね。

ARK:ああ。

理想:でもそれは、kanonでもあるんだ、舞シナリオクリアしないと佐裕理さんはクリアできないってあるんですけど、それはたいていの場合おまけだし。

ARK:逆にシナリオどうしがこれでできて関わってくるってのがあまりないってこともあるし。

理想:そうでもないんですよね。それはまた全然別のシナリオ…たぶんクリアしといたほうが話がわかるから、先にクリアしといたほう、しとかないとできないようになってる、っていうだけのことで。

ARK:条件がついてるだけで、厳密にはこの軸じゃないでしょ。

理想:そうなんだよ。まさに。これはa軸を使ったがゆえに、シナリオに優先順位をつけてしまったんだ。

ARK:うん。それが…なんつうの、むしろそれが弊害なのかもしれない。だから、それに、そのなんつうの、ココ編が一番上に来てるわけじゃん。

理想:そうそう。

ARK:だからココ編が一番おもしろい、っていうふうに考える…

理想:ああ、なるほど。

ARK:そう思う人が一番多くなっちゃったのかもしれない。もしかしたら。

理想:いやもうほんと、ココ編、もっとひどいシナリオとかにしたらどうだったんだろ。

ARK:ね、ね。だからそうそう、シナリオの内容的にもっとね、やばくしたら、かなり…。

理想:神が現実世界に介入したら、とんでもないことになると思うんだけど。今回さ、悪意がないんだ。

ARK:そうそうそう、今思った今思った。うん、もっとなんか悪いやつだったら、と思ってんだけど。

理想:思ってしまいますよね。

ARK:はい(笑)。

理想:ほんとに思っちゃうと思う。だって、そこに関与してる俺はさ、別にそこにいなくてもいい。呼び出されてるだけだから。

ARK:だよね。

理想:どのくらい、自分でこう、意識し行動できるのかわからない。もしそれが可能になったらめちゃめちゃ引っ掻き回してやりたい。

ARK:悪意のある干渉をするかもしれない(笑)。

理想:腹たつから。

ARK:うーん。

理想:そういうことはないんだよね。

ARK:やっぱりあれだったからかな、その、第三視点の少年が、なんつうの、親を助けたいとか、そういうやつだったからうまくいったのかもしれないし。うーん。

理想:それは神を道具として使ってんじゃない?

ARK:うーん。うん。

理想:もはや。

ARK:てか、そういう感はあるよね。てか、そうだよね。だって、春香菜がそういうふうに仕向けたってことでしょ。

理想:それは…(笑)。

ARK:(笑)

理想:さっきも言ったように、むかつくと。ダメです。あの、全てをチャラにできる道具を使って解決するのは反則。

ARK:うん。ほんとだよなぁ。

理想:制約があるから道具なんで、なんでもできるっていうのは…。

ARK:なんでもできちゃうっていうのは(笑)。

理想:「なんでもできるっていうのはなにもできないのと同じだ」ってよく言われることがありますが。「どこにでもあるのはどこにでもない」って空さんが言ってたじゃん。「遍在」。

ARK:「遍在」って言うと。

理想:そうです。それは「ある」と「ない」を区別する必要がないからね、もはや。

ARK:うん。

理想:武シナリオで生き延びた優美清春香菜が…でもその場合のさ、モチベーションっていうのは、可能性を生み出すことにすぎない。

ARK:うん。

理想:でしょ。だって、ライプリヒ製薬をつぶすだけだったら、あの事件起こさなくてもよかった。

ARK:うん、そういう必要ないね。

理想:17年間、別に内部でも。

ARK:なんかすりゃいいわけだし。

理想:いろいろうごめいてばらせばよかった。それをわざわざ待ってたっていうのはあの可能性を残すことにものすごい執着してた。

ARK:うん。

理想:そこも俺にはよくわかんない。

ARK:ほうほう。

理想:普通の人じゃないよねそれ。

ARK:すごい執念だと思う。うん。

理想:執念もだけど、自分はその世界に関わらない、でしょ。

ARK:ん? 何、自分?

理想:彼女がすることは、その可能性をつくることであって。

ARK:あ、じゃあ結局自分が…。

理想:自分の世界でさ、そういう状況が起こるわけではないんだよね。この前のパラレルな発想だと。それは、こっちにもう一歩行けるようにすることであって、自分が行くことではない。

ARK:そうだね。うん。

理想:どうあがいてもこの世界ではもう武は海の底で、ココ海の底で、空さん海の底で…でしょ。

ARK:うん。

理想:その…、それモチベーション足りんのかな、と思って。

ARK:自分はもう生きてられるわけだし。

理想:ライプリヒもそんなことしなくてもつぶせるし。でしょ。そこまでして。

ARK:ね。その、何人か…三人か四人かを。

理想:しかも、その世界で生き返らせるわけではなくて、生きている世界をつくることができるかもしれない、っていう。

ARK:そういう準備をするっていうことね。

理想:っていう可能性にかけるわけ。危ない橋を渡って。それどうなんだろうね。

ARK:うん。確かに。

理想:結構、だから、困難な順序に拠ってるとは言えないこともない。もちろんそこで、可能性がゼロじゃなかったらあるんだっていうふうな言い方はできるんですけど、すごくあり得ないさ、ありにくい選択の積み重ねがココシナリオなんだ。

ARK:うんうん。そうだね、そうだよね。

理想:蓋然性が低いというか。なかなか、そうはならんだろうと。そうしないだろうというのを並べると、だから、それが単一の可能性じゃないでしょ。どう考えても。そっちにしか行けないんだけど、そうでない行き方もある、そうでない世界もあるわけです。だから、非常にこう、それは、このシナリオで描かれてるのは、一つの世界になってる。しかもその世界ってのは、可能性が相当低い世界なんだよね。生まれる。それを描いている時点で相当恣意的です。

ARK:うーん。

理想:まあゲームなんだけど。当たり前なんだけどね。必然ではない。どう考えても。

ARK:うわー。

理想:よけい楽しくなくなってきますよね。だいたい、たぶん一番可能性が高いのって、俺、全滅だと思うんだけどさ(笑)。

ARK:一番可能性高いね。

理想:うん。

ARK:ああ、なんだかなあ(笑)。

理想:楽園でもなんでもないし。

ARK:やれやれ。

理想:やれやれ。

理想:シナリオ別でいうとそうだな、優編はかわいそう。優が。彼女はあまり魅力を描かれなかった。

ARK:え、なに、それは、キャラクターとしての魅力が?

理想:そうそう。なんか、シナリオの伏線ばっかり。いいキャラじゃん。なのに、なんか、名前のさ。

ARK:一番ましだと思った(笑)。

理想:シナリオ?

ARK:違う違う、キャラクター。

理想:あ、キャラクター。俺もそう思う。

ARK:あの第一印象で、ぱっと見にね、ぱっと見一番ましだと思ったのよ。この人(注:たぶんつぐみのこと)あれじゃん、いつも怒ってるしさ(笑)。あ、でも空さん…見た感じだと空かもしれないけど、まあでも結構うん、優もいいと思った。

理想:うん。

ARK:そしたらさ、あんまないんだよね。なんかこう、仲良くするイベントが。

理想:ない。だから、割り食った感じ。いないとこの話絶対成り立たないんだ。

ARK:うん。

理想:むしろ空さんとかいなくても何とかなる。

ARK:だよなあ。

理想:だべ。あれ、ちょっとあれだよね、外れたストーリーだよね空さん。

ARK:うん、そう思うそう思う。

理想:つぐみはいないといけない。やっぱり。一番いなきゃいけないのは優。

ARK:うん。

理想:沙羅とか少年は、つぐみがいないといないわけ。

ARK:うん。

理想:だからねぇ…、それで空さんよかったんじゃないの(笑)。

ARK:そうだ。そうだよ(笑)。

理想:あの、シナリオの優先順位からちょっと外れたところにいる。一人。

ARK:ちょっと浮いてたもん。それ感じた。一番なんか、うん、この中では、浮いてるっていうか、シナリオが浮いてるって感じた。

理想:浮いてるよ。基本的につぐみエンドだもんね。ココ編。だから良かったのか?

ARK:かもしれないね。てか…

理想:しがらみから抜けられてた。

ARK:(笑)。

理想:なんてことだ(笑)。そうだったのか。

ARK:かもしれない。うんうん、あり得るんじゃない(笑)。

理想:すげえ。ほんとだよ。そうかもしれない。すごい発見。

ARK:いやー、いやー、うん、なんかだって、うん、矛盾してないんだもん(笑)。なんでだろう。

理想:あれはあれでいいじゃんっていう話(笑)。まあ、つぐみは例によってかわいそうだけど。

ARK:いやいやいや。

理想:そうだったのか。

ARK:まさかそんな。

理想:結構びっくりしたね。

ARK:やべやべ、新しい発見。

理想:しかも偉大かもしれない。

ARK:いや、偉大ですよ。
| タイダン | 03:36 | comments(0) | - |
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